おじさんとおおきな木

じゃまに思っていた木を切り倒して、せいせいするはずが、なんだかさびしい、悲しい。
おじさんの家には春に花を咲かせ、夏に涼しい木陰をつくり、秋には赤い実をつけるおおきな木がありましたが……。雪の日におじさんは切り倒してしまいます。次の年、木は花を咲かせず、赤い実もなりません……。取り返しのつかないことをしてしまった、おじさんの心の変化を小さな子どもたちと考えてみたいと思っています。
プロフィール
劇団なんじゃもんじゃ
なんじゃもんじゃは、春五月雪のような白い花を咲かせます。1993年5月、田んぼの端に自生する樹齢200年近いこの木の名前をもらい、岐阜県福岡町で劇団なんじゃもんじゃを旗揚げしました夫婦ふたりだけの小さな劇団です。・・・ケラケラ最後まで笑い続けてくれた子。舞台のお菓子が食べたいと泣き続けた子。役者の失敗を大声で教えてくれた子。お別れにそっと手を握ってくれたその手の温もり。お芝居の出会いはたった1時間ほどですが、私たちに忘れられない贈り物をしてくれます。この子どもたちの顔をいつまでも心の支えにお芝居を続けたいと思います。